国際バカロレア世界の試験データ2018を読み解きます

この記事は、IBDPスコア世界の平均点は?何点あったらいい世界ランキング上位の大学に行けるの?の続編です。

参考にさせていただいたデータは、こちらです。

The IB Diploma Programme Statistical Bulletin May 2018 Examination Session

IBO(国際バカロレア機構)の公式ページです。

さすがといいますか、当然と言いますか、ちゃんと情報開示してくれていますね。

今回は2018年の試験データをもとに、「国際バカロレアの今」を読み解いていけたらと思います。

ここでは私の気になるところを切り取ってご紹介していきますので、全体を把握されたい方はぜひ公式ページをお訪ねくださいね。

まず最初に、2018年5月試験の概況です。

2018年5月試験の概況

上記に紹介させていただいた公式ページの2ページ冒頭になります。

世界の143国(地域)の、
2,790校から
163,173人が志願したとのこと。

※ここではCandidatesを志願者と訳しています。

合格率は78.18%

平均点 29.76点

45点取れる人って本当にいるの?

はい。45点満点取得者の数についても明かされていました。

なんと、世界には259人もいるんだそうです… ひえ~

45点取れる人って、本当に要るんですね!
素晴らしい、の一言!

志願者の男女内訳

女性 56.71%
男性 43.28%
X(?)  0.01%

Xが出てくるあたりIBらしくていいですね。
また女性が先(LADY First)なのもうれしい。

こういうところに姿勢って見えますよね。

今回初めて知りましたが、女性の方が多いんですね。

男性にももっとIBを学んでもらって、半分半分くらいになるといいなと思います。

世界でIB認定校が増えている

続きまして、国際バカロレア認定校の概況もありました。
こちらは図で見ていただきましょう。

参照元)https://www.ibo.org/contentassets/bc850970f4e54b87828f83c7976a4db6/dp-statistical-bulletin-may-2018-en.pdf

IBA(紫):IB Americas
IBAEM(茶):IB Africa,Europe,Middle East
IBAP(黄):IB Asia-Pasific

世界のIB認定校の過去5年の推移は

2014年 2,211校
2015年 2,310校
2016年 2,487校
2017年 2,666校
2018年 2,790校

となっています。

5年前に比べると、1.26倍に増加しました。
アジア・パシフィック地域では、およそ1.37倍に増加しています。

一方志願者数は、

2014年 134,886
2015年 140,792
2016年 147,934
2017年 157,373
2018年 163,173

こちらも順調に増えています。5年前に比べると、1.2倍です。

どちらも順調増えていってますが、心配なのは、今後新型コロナ肺炎の影響がどのように出てくるか…

でもこんな時にこそ、国際バカロレアの理念が必要。
一人でも多くの子供達が学べるように環境が整っていくことを願います。

世界では公立のIB認定校が多い

もう一つ注目したのが、世界では公立のIB生、IB認定校が多いということ。

国際バカロレア公立校 世界

世界では公立の認定校が約半数あって、公立に通う志願者数は全体の65%超であることがわかります。

日本の国際バカロレア校の広がり具合とは、まったく異なった様相です。

当サイトでは何度もIB公立校について取り上げてきました。
ぜひ、一人でも多くの学生に門戸を開いて欲しいです。
経済的な理由で学びを諦めるようなことがない社会でありたいです。

関連記事:国際バカロレア 公立校では学べない?皮肉にも教育格差拡大か?

ボーナスポイントはかなりシビア(泣)

さてさて、次はボーナスポイントのお話です。

国際バカロレアのスコアは、

6教科 × 7点満点 + ボーナスポイント 3点 =45点満点 で構成されます。

この3点の評価のもととなるのが、EE(Extended essay)とTOK(Theory of knowledge)なのです。またどこかで詳しく書きますね。

これが、けっこう難題と言いますか、労力がかかるといいますか…(汗

その割に配点が3点と… 鬼です。

しかも、どちらか一方で5段階評価で最低のGrade Eを取ってしまうと、6教科の成績がどんなに良くてもIBDP不合格となってしまいます。
だから手が抜けない…

これは試練としか言いようがない。
超えられない壁はない。がんばれ~IB生!

で、そうした事情を汲んだうえで以下の表を見ていただきたいのです。

私は愕然としてしまいました。

IB ボーナスポイント得点分布図

なんと0点だった志願者は全体の約3割になるんです。
なんとも厳しい世界です。

一方、3点取得できた人は、1割に満たない。

IBの勉強では自分の得手不得手を研究して、どこにどのくらいの時間を割くかが重要ですね。

国別 国際バカロレア志願者数でみえてくるもの…

最後に、国別でみていきたいと思います。

どこの国に、何人の志願者かを一覧表でまとめています。
一覧表はアルファベット順です。こういうところも公平感ががありますね、IBは。

それでは、いわゆる先進国(G7)で見てみましょう。(勝手に比較してます。)

アメリカ 85,186
イギリス  4,775
フランス  990
ドイツ   2,321
日本    811
イタリア  1,408
カナダ  10,367

やはり、というのも虚しいものですが、最下位でした。

フランスはお国事情があるようですので、フランスを除くと、桁違いの最下位となっています。

まだまだ、広がらないですね…

関連記事:なぜ広がらない?国際バカロレアの問題点

ちなみに、G20くらいでみてみたらどうでしょうね。
(EUは抜かしました。)

ロシア      809
中国      4,093
インド     5,198
ブラジル     768
メキシコ    3,873
南アフリカ    242
オーストラリア  864
韓国      2,262
インドネシア  1,223
サウジアラビア  341
トルコ      984
アルゼンチン   316

う~ん、ちょっと心配になってきたのは私だけでしょうか。

子供達の教育は、私たち世代の責任であります。
日本の社会を変えていかねば…
小さな発信ですが、これからもこのブログ続けていきたいと思います。

関連記事:日本の教育まさかのランキング最下位